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感想:トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦

せっかく個人サイトがあるので、長文感想を書く練習をしたいと思います。

数年前はふせったー長文をやっていたのですが、Twitter(X)のAPI関連でゴタゴタした末に入れなくなり、あんまり書かなくなってしまいました。でも書かないと対面で人に話すにも整理ができてなくてまごつくし、あんまり良くない感じがあります。

※ネタバレあり

・外から眺める対象としてのホモソーシャル

洛軍、信一、十二少、四仔がつるむシーンは、若者世代の変わらない友情として劇中に何度も出てくる。彼らは一緒に麻雀したり、不届きものをリンチしたりして仲を深めるわけで、ザ・ホモソという感じ。こういうシーン・人物描写に対しては好きだ〜〜の気持ちと苦手だ〜〜の気持ち両方ある。賭け麻雀で一人から金をむしって爆笑するノリは見てるだけならすごく楽しそうだけど、実際自分があそこに放り込まれたら絶対適応できないし勘弁してくれと思う。なんだけれども、逆に女性向けジャンルにたまにある、下ネタも言わないし手も出ない…みたいな柔らかくなった「男子四人」の描写では少し物足りなさを感じてしまう。

九龍城砦の「男子四人」の描き方はその点ウワッと思う部分ありつつ、映画全体で見るととても良い感じだ。年少組の中ではバカをやりつつ、それぞれ他のコミュニティにいる時には別の顔を見せている。洛軍は女の子の隣で神妙な顔をして肉団子を作るし、信一がみんなの困りごとを聞いてる時は生真面目な町内会のにいちゃんに見える。そういう外向きの人物像がわかるようになっているから、身内ノリでバカやってるところまで見せてくれて、ありがとう…(?)と思える。

ただ、自分が映画を通して一番好きなのは、理髪店とか洛軍が住むことになるエリアとかのコミュニティの描写だ。客・大家・店主などの役柄をあんまり意識せずに、テレビがそこにしかないからみんなでテレビ見てるだけ、みたいな集まりが一番居心地良さそうに見える。まあ私が映画館に行きたがる人種だからそれは当たり前かもですね。

・CPの話

全部の男男感情があり、すごかった。その中心になっている龍兄貴の存在感たるや。陳占とお互い目隠しをして斬り合うシーンはお互いのこと好きすぎるだろ!と思う。お互いもう相手の顔見えてたら切れないな、相手もそうだろう、という認識があるわけですからね。陳占の回想シーンが入るタイミングも絶妙で、勿体ぶらず中盤で明かしてくれるからこそ龍兄貴の葛藤を見てニコニコできる。洛軍の処遇に迷う龍兄貴にフラストレーションどころか満面の笑みになった。歳を重ねて完成されているように見える人物が急に自分の過去を突き付けられるの、大好き!

基本的に年の差師弟関係が好きなので龍兄貴と信一の二人は輝いて見えるんだけど、龍兄貴が死んじゃった以上、もうオタクから言えることは何もありません…という感じ。信一には愉快な仲間もいるし、兄貴の偉大さを分かってるからこそ一人で代わりを背負い込んだりはしないタイプに思える。むしろ四仔が一番精神的負担かかってただろうな、もう長くないことわかってんのに目の前で兄貴兄貴されてるところ見せられて気の毒、口硬すぎ、最高。

若者四人組で信頼関係にひび入るようなことが起こらないのも良かった。十二少が虎兄貴に口頭でケジメつけてくるシーンといい、互いの信頼関係がちゃんとしてる良い黒社会だな〜と思う。

最後、信一が洛軍にタバコあげるシーンあれ何何何びっくりした 何やってんの?????色男がよお…

好きな二人